楽々荘の住人十色
「来週は課題の合評日だよ、悟そんな調子で大丈夫なの?」

悟の制作意欲とか態度はいまいち解らない。
カメラのファインダーを覗く視線は真剣なのに集中するのは、その一瞬。

「大丈夫でしょ!じゃ嬢二によろしく」

芸術やデザインの世界は順位を付けられない。
ライバルとして誰か意識して競い合っても結局は競争心よりも想像力。
重要なのは様々な表現。
個性と自分自身を作品に注ぎ込む事は見るんじゃなくて、魅せること。


「悟は?」

ずっと二人で作業してたことを一人でするとなると必ず上手くいかない。

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