楽々荘の住人十色
合評のある日は大抵、授業時間をオーバーする。

「譲二に何か御礼しなきゃね、評価もそこそこ悪くなかったし」

譲二に会って早く、この事を言いたいし出来上がった写真集をまだ見せてないから。
それから、3人で他愛のない話をしながら大学で売られてる手作りプリンを食べるんだ。

甘い物を頬張る譲二の顔がたちまち子供に変わる瞬間はジワリと顔が熱くなる。


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