世界の果てに - 百年の光 -
ぐんぐんと、下へ引っ張られる。
あたしは叫びながら、心の中でエルを呪っていた。
もしあたしに万一のことがあったら、絶対呪ってやるんだから!
「きゃっ!」
身体に届いた衝撃は、思ったよりも軽かった。
ぎゅっと瞑っていた瞼をそっと持ち上げると、そこに広がっていたのは。
「わあ……っ」
まるで、お伽噺のような世界だった。
色とりどりのお花畑に、木で作られた小さな家。
小さな小人たちが、無邪気に走り回っていた。
「っ、と」
「わっ」
背後で声がして振り返ると、エルとアスティ、それにクリスが着地していた。
そういえば柔らかいな、と足元に目を遣ると、突然頭に衝撃が落ちた。
「…っ!?」
「おぉ、すまんすまん」
あたしの頭に着地したらしい長老は、ふわりと飛び降りて地面に着地する。
「どうじゃ、キノコのクッションは」
そう言われて、再び足元に視線を落とす。