世界の果てに - 百年の光 -
あたしはされるがままで、彼についていくしかなかった。
その間、辺りの様子を確認する。
…どうやら、荒地みたいだった。
大きい岩がごろごろと転がっているし、植物はほとんど見当たらない。
空を見上げると、やっぱり澄んだ青空だった。
でも、ここは日本なの…?
その疑問を口に出そうとした時、目の前の背中にぶつかった。
「痛っ!急に立ち止ま…」
彼が唇に人差し指を当てるから、あたしは黙った。
「そこにいて」
足音を立てないように、静かに進んでいくその先に、何があるのかと思えば。
寝息を立てている、オレンジ色の髪をした少年が目に入った。
「……?」
彼はその子が寝ている岩まで行き、耳元に口を近付けたかと思うと…
「―――わッ!!」
あたしがびっくりするほどの、大声を出した。
つまり、耳元でそんな声を出されたら。
「何すんだこらーッ!!」
…起きちゃうよね。