世界の果てに - 百年の光 -
「あはは…ごめん、エル」
「いや。動揺すんのは分かるが、一人で突っ走るのはやめろ」
「うん…ごめん」
もう一度謝ると、アスティはあたしに視線を向けた。
「リオも。…心配かけて、ごめんね」
「………」
あたしはその言葉に、ただ唇をきゅっと結ぶことしかできなかった。
アスティの態度の理由が分からないことが、何よりも悔しくて。
エルはきっと分かってるから、あたしだけ仲間外れにされた気分になった。
「…リオ?怒ってる?」
俯くあたしの顔を、アスティが眉を下げたまま覗き込む。
ぷいっと顔を背けると、エルが「ガキ」と呟いた。
ガキって思われたっていい。
だってあたしだって、アスティの仲間なんだから…知りたいよ。
「…メルティアスは、オレの祖国なんだ」
ポツリと呟かれた言葉に、あたしはアスティを振り返る。
「…祖国…」
「そう。オレの生まれた国で、その国王はオレの父さん」
「父…ええええぇ!?」
思わず大声を上げると、エルに頭を叩かれた。
だだだって!父さんって!