世界の果てに - 百年の光 -
「だって、エルがとりあえず拾ったものも持ってこいって」
「いや拾った人を持ってこいとは言ってねぇだろ!」
「だって、オレが拾っちゃったし…」
「だから拾ったって何だ!」
何だか、見てても埒があかない気がして、あたしは恐る恐る声を出した。
「…えっと…」
あたしの声に、二人の少年が振り向く。
そのうちの一人には、物凄く睨まれてるけど…。
「あたしが、その…彼の上に、落ちちゃって…」
ちらっと彼に視線を向けると、紫色の瞳が笑った。
「オレ、アスティ」
「何を暢気に自己紹介してんだ!…おい、ちびっこ!」
ち…ちびっこ!?
さすがのあたしも、その言葉にはカチンときた。
「ちびっこって…、あたしもうすぐ大学生なんですけど!」
「は?何だそれ」
眉をひそめられ、あたしは絶句する。
大学生が…分から、ない?
急に、身体の体温が下がった気がした。