世界の果てに - 百年の光 -

その瞳を見た瞬間、今までの感情が、荒れ狂う波のように一気に押し寄せた。


「もう…やだ―――ッ!」


気がつけば、思いっきり叫んでいて。


ぽたぽたと涙が零れ落ちる。


そんなあたしに、アスティは目を丸くした。


「試験には間に合わないし!猫はひどいし!変なブレスレット拾うし!」


涙は止まらない。


もう、喚くことしかできなかった。


「気付いたら暗闇にいるし!声がするし!落ちるし…っ!」


あたしは崩れ落ちるように、その場にしゃがみこんだ。


「どこなの、ここは…!もうやだ…帰りたいよ…」


震える身体を、自分の腕で抱きしめる。


恐怖とか、不安とか…一言では言い表せない気持ちが、あたしを襲った。


「―――おい、ちびっこ」


暫くの沈黙のあと、上から降ってきた言葉に、ゆっくりと顔を上げた。


目の前で、琥珀色の瞳があたしを捉えていた。



「詳しく話せ」



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