世界の果てに - 百年の光 -
「―――っ、な!?」
背後から突然、布のようなものにくるまれた。
視界が真っ暗になり、辺りの様子が分からない。
「ちょっ、エル!アスティ!…クリス!」
じたばたと暴れるあたしを、誰かが布ごと抱え込んだのか、地面から体が浮く。
なんとか逃れようと抵抗すると、体に鈍い痛みが走った。
「―――――ッ…」
そのままあたしは、ゆっくりと意識を失った…
「ん…」
瞼を持ち上げると、首の後ろが痛み、思わず顔をしかめた。
でもそのおかげで意識がハッキリとし、あたしは身体を起こす。
そのとき、左手首に違和感を感じた。
「―――…え?」
視線の先に見えるのは、金属の輪。
その輪から鎖が伸び、もうひとつの輪には、あたしの左手首ではない、別の手首が繋がれていた。
「…っ痛…、ちびっこ?」
「……エル」
―――そう。エルの右手首が。