世界の果てに - 百年の光 -
あたしがゾッとして身震いすると、アスティは苦笑した。
「で、リザーダは普通群れを成して行動するんだ。だから、他に仲間がいるのがすぐに分かった」
「…うん」
「武器も無しにリザーダに襲われたら、まず命はない。心配になったんだよ」
「…あたしが?」
そう訊くと、アスティは「他に誰がいるの」と言って小さく笑った。
何とも言えない感情が、胸の奥から溢れてくる。
「ありがとう…ありがとう、二人とも…!」
「だーかーら、お前の為じゃねぇ!」
「素直じゃなくてごめんね、リオ」
「ばッ!元はと言えばお前が、あーあの子に何かあったらオレたちのせいだ、とかエルの人殺しー、とか耳元で何度も言うからだろ!」
エルが言い訳(?)を言い終えると、アスティはあたしを見た。
「ね?素直じゃないでしょ?」
「アスティ―――!!」
そんな二人のやり取りを、あたしは笑って見ていた。
独りじゃないって…こんなにも心強いんだ。