世界の果てに - 百年の光 -
何でとか、理由なんか考えてる暇なんてなかった。
もし、理由をつけなきゃいけないとしたら。
「―――――仲間だもん…」
そう。エルは、大切な仲間だから。
「…バカじゃねぇの」
「……うん…そうかも」
酷いとか、怒ったりしないよ。
だってエルの顔が、悲しそうに歪んでいるから。
あたしの痛みを分かって、心を痛めてくれてるんだって、分かる。
「仲良しごっこは、もういいかい?」
その声に、エルが眉を寄せて振り返る。
ぼやけた視界に、女の人が映った。
「テメェ…許さねぇからな」
「アタシだって、アンタを許す気なんかないよ」
「ふざけ…おい!」
起き上がろうとするあたしを、エルが止める。
「動くなバカ!」
「…だ、だって…」
あたしが動かないと、エルが逃げられない。
このままじゃ、エルまで…
「―――――そのままでいて、リオ」
松明が、揺れた。