世界の果てに - 百年の光 -
「静かにしないと、リオさんの身体に響くよ!」
「あ……悪い」
「あはは、エル怒られてる」
「…誰のせいだ、誰の」
アスティの頬を思いっきりつねってから、俺はもう一度訊いた。
「で?何でお前がコイツらと一緒にここにいるんだ何で鍵持ってたんだハゲ親父と女頭に何してきたんだ言え」
「……いっぱいだね」
アスティは苦笑して、うーん、と呟いてから話し始めた。
「まず、エルとリオが拐われてからすぐ、鍵が落ちてたから拾ったんだよ」
「落ちてた?」
「うん。地面に」
俺は半ば呆れながら、イーズを見る。
イーズはあはは、と悪びれもせずに笑った。
「…で、残ってた足跡を頼りに、クリスと追いかけて…それで、イーズたちのアジトを見つけたんだ」
「クリスは?」
「アジトの中に隠させてもらったよ。ね」
同意を求めるアスティに、イーズが頷く。
「僕たちのアジトに乗り込んできたアスティさん、めっちゃ怖かったよ」
イーズが肩を竦めると、アスティは頭を掻きながら笑った。