世界の果てに - 百年の光 -
視界の端で、エルが立ち上がった。
「馬に荷物運ばせてたっつーのに、これじゃ自分達で運ぶしかねーな」
「へぇー…大変だね」
何気なくそう言うと、エルが眉間にシワを寄せてあたしを見た。
「何言ってんだちびっこ」
「………へ?」
訳が分からないというあたしに、エルは当然のように言い放った。
「お前が運ぶに決まってんだろ」
………はい?
「い、いいい今何て?」
「お前が運ぶに決まってんだろ」
丁寧にもう一度繰り返すと、エルはスタスタと歩き出した。
「…え!?嘘でしょ!?」
その後ろ姿に問いかけると、エルは振り返って口を開いた。
「お前は俺たちのモノっつったろ。それをどう使おうがお前に拒否権はない」
「~~~~ッ!」
助けを求めるべくアスティを見ると、何故だか微笑まれた。
「頑張って、リオ」
あたしはその言葉に、がっくりと肩を落とした…