世界の果てに - 百年の光 -
「ちびっこ!…おいアスティ、いたぞ!」
「……リオ!?大丈夫!?」
エルとアスティの姿を捉え、急に温かさが込み上げる。
どうして二人がいるのかなんて、そんなこと考えても仕方ない。
駆け寄ってくる二人は、鉄格子の手前で立ち止まった。
エルの琥珀色の瞳が、鋭く細められる。
「…やっぱお前か、ダルク」
「あはは、久しぶり。エル、アスティ」
そう言って笑うダルクと、険しい顔をしたエル、アスティの顔を交互に見る。
ダルクが元盗賊って言ったときから、もしかしてと思ったけど…知り合い?
でも、それにしては空気がピリピリしてるような…
「どういうつもりだ?俺の仲間拐いやがって」
「人聞き悪いな。可愛い子がいれば、話したいと思うのは当たり前だろう?」
「ふざけん…なっ!」
言葉の最後で、エルがいきなり剣を抜き、ダルクに斬りかかった。