世界の果てに - 百年の光 -
仲間によく、瞳の色は親子だと言われた。
それがたまらなく嬉しかったと言ったら、ローアンは笑ってくれるだろうか。
俺の親は、ローアンだけだと言ったら、喜んでくれるだろうか。
「ローアン…」
成す術もないまま、涙がローアンの顔に落ちた。
俺の涙が、まるでローアンの涙かのように、その頬を滑る。
「―――エルは…俺の、最高の息子だ」
その笑顔を、俺は一生忘れないだろう。
最期に見せた、最高の笑顔を。
「ローアン…」
ローアンは口許に笑みを浮かべたまま、瞼を伏せた。
「ローアン…、ローアンッ…!」
言いたいことは、たくさんあった。
伝えそこねたありがとうも、たくさんあったはずなのに。
…俺と同じ琥珀色の瞳は、もう二度と、開くことはなかった―――――…