世界の果てに - 百年の光 -

伏し目がちになった、エルの琥珀色の瞳。


その左目に残る傷跡は、いろんな感情を背負っているのだろうか。



あたしの視線に気付いたのか、エルが僅かに顔を上げる。


「…そんなあからさまな表情すんなよ」


「え」


「めっちゃ同情が滲み出てる」


は、とエルが苦笑した。


その顔に、胸がぎゅうっと締め付けられる。


「同情じゃ、ないよ…」


可哀想だとか、そんなこと思ってない。


ただ、エルが何もかも一人で背負ってるんだと思うと、切なくて。


あたしが、守ってあげられたらなって―――…


「………?」


あれ?あたし今、何て思った?


「何だよ固まって。同情じゃなかったら何なんだ」


「あ…えっと!ほら!うん、あれだよ!あれ!」


「あん?」


エルの眉間に、シワが寄る。


でもあたしは正直、それどころじゃない!

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