世界の果てに - 百年の光 -
「そういえば、オーガの居場所って…そのフィオって人にはバレバレなんだよね?」
「ああ、そうだな」
「はぁ!?」
サラリと答えたオーガに、エルが声を荒げた。
「ふざけんなてめぇ!このまま一緒に行動したら、ちびっこの居場所までバレんじゃねぇか!」
言われてみれば、確かに!なんて思ったあたしの耳に、オーガの笑い声が届く。
「はは!んな剣幕な顔すんなって。俺はお前らと一緒には行動するつもりねーよ」
「え?」
「俺は別行動で城に戻って…またお前らと合流するつもり」
調べたいこともあるし。そう言ってオーガは、あたしの頭にポンと手を置いた。
「リオちゃんはリオちゃんで、考えたいこともあるだろーし」
「オーガ…」
ゴツゴツとした手のひらは、あたしに安心感を与えてくれる。
何だかお兄ちゃんみたい…そう思ったら、胸が少し痛んだ。
「それなら、待ち合わせ日時を決めようか」
アスティが、クリスの首もとを撫でながらそう提案する。