世界の果てに - 百年の光 -

………‥‥


―――――アメルティカ国。



「…未だ見つからないのか」


冷たい瞳をフッと細めてそう言った国王に、フィオは頭を下げるしかなかった。


「申し訳ございません。…オーガ様からも、居場所を掴めるような連絡はございません」


自分はいつも、この方の前では床を見つめているな。


フィオはふとそう思い、悲しげな笑みが零れた。



そんな部下の様子を知りもせず、ジェイルは僅かにため息を漏らし、口を開いた。


「もういい、下がれ。時間がない。私も他の手を考える」


「……はい」


さらに深く低頭すると、フィオはゆっくりと立ち上がった。


その瞳に、この世界を握る君主が映る。


「―――…」


窓から差し込む日の光を浴び、銀髪がキラキラと輝く。


その美しさに、フィオは思わず見とれてしまった。

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