世界の果てに - 百年の光 -
∴心
古宮 莉緒(18)。
只今、絶賛混乱中でございます。
…ユピカを出て、丸三日。
今夜は三度目の野宿で、そこまでは別に問題なんてない。ないんだけど。
「………」
パチパチと薪が燃える音が、嫌に響く。
寝たいのに寝れないのは、すぐそばにある気配のせい。
寝返りを打つフリをして向きを変え、そろりと片目を開けてみる。
…炎に照らされた、真剣な表情。
それを捉えた瞬間、あたしはまた寝返りを打つフリをして、背を向ける。
「………」
~やっぱりあたし、おかしい!
どうしてエルを見ただけで、よく分かんない気持ちになるの!
そう。寝れない原因は、すぐそばにエルがいるから。
エルの気配を背中に感じるだけで、なんかこう…ぬわー!ってなる。
どうしようもできなくて、こうして寝たフリを続けているわけだけど。