世界の果てに - 百年の光 -
―――――……‥
あ、れ?
「リオ!よかったー!」
がばっと勢いよく抱きつかれ、あたしは瞬きを繰り返す。
あたしからゆっくりと離れたのは、重要な鍵を握る一人。
「ティアラ…!?」
あたしが辿る運命をかつて辿った少女が、満面の笑みを浮かべた。
「また会えたわね!」
「またって、ここ…異空間?」
「当たり前じゃない!前回会ってから、邪魔する力が強くって困ってたのよ」
はぁ、と大袈裟にため息をついてみせるティアラ。
邪魔する力…って。
「アメルティカの、国王?」
あたしがそう訊ねると、ティアラの笑顔が一瞬にして固まった。
ゆっくりと表情を崩し、弱々しく笑う。
「何だ。もう知ってたのね」
ティアラの黒い瞳が、あたしを見つめた。