世界の果てに - 百年の光 -
「前回、名前を言おうとしたら邪魔されちゃったから、早く言わなきゃって思ってたんだけど」
「うん、実は…その息子が、あたしたちに協力してくれるって」
そう言うと、ティアラは驚いて目を見張った。
「息子が?すごいわね」
「それで…ティアラに、訊きたいことがあって」
あたしはそこで言葉を区切った。
答えを知るのが、少し怖い。でも…知らなきゃ、ダメだ。
「首謀者を倒すって…殺す、ってことなの?」
拳をぎゅっと握りしめ、そう訊ねる。
そうじゃないと言って欲しい。その願いは、儚く散った。
「―――そうよ」
「………」
ティアラがあまりにも、真っ直ぐにあたしを見て答えるから。
その事実を、唇を噛みしめながら受け入れるしかなかった。
殺さなきゃいけない。一国の王を。
―――オーガの、お父さんを。