世界の果てに - 百年の光 -
そうしなければ、あたしが助かる道がない…
「リオ」
思わず俯いていたあたしは、ハッと顔を上げる。
目の前に差し出された物を見て、目を見張った。
「……っ、これ…」
「剣よ。…これで、ジェイルを倒しなさい」
恐る恐る、ティアラから長剣を受け取った。
シンプルな柄には、小さくて丸い宝石のようなものが、紅く輝いている。
鞘から抜くと、まるで刃自身が光を放つかのようで、目が眩んだ。
思ったよりも、軽い長剣。
それでもあたしの心には、現実が重くのしかかる。
「…たぶん、これで最後よ」
不意に呟かれた声に、あたしはティアラを見る。
「あなたに会えるのは、これで最後」
「―――――…」
苦しげに微笑む少女に、言葉が出なかった。