世界の果てに - 百年の光 -
そのどーんと構えた態度に、あたしたちはポカンとしてしまった。
「…聞いてるの?あんたたち、この村の人間じゃないわよね?」
「うん、そうだけど…」
アスティが答えると、女の人の眉間に、さらにシワが刻まれる。
「なら、悪いことは言わないわ。すぐに立ち去りなさい」
「…うん、帰ろう!」
「何でだよ。理由を言え、理由を」
張り切って背を向けるあたしをよそに、エルが女の人に問いかける。
もう、立ち去れって言われてるんだからいいじゃない!
「…この村は、"呪われた村"だからよ」
伏し目がちにそう言うと、女の人は唇をきゅっと結んだ。
その瞳が、悔しそうに揺れる。
「呪われた、って…」
思わずそう口を開いた瞬間、近くの民家の扉が勢いよく開け放たれた。
同時に、中から出てきた人物を見て、あたしは言葉を失う。