世界の果てに - 百年の光 -
「だってエル、人にモノを訊ねるの下手くそでしょ?」
「……おい」
「今の顔だと、確実に恐がらせちゃうし」
何かと格闘するように、エルが唸る。
…エルが行った方がいいと思う本当の理由は、あの夜のことがあったから。
エルとリオの話を、オレは聞いちゃったんだ。
なかなか寝付けないのか、そわそわしていたリオ。
―――"俺たちに分けてみろ。何のための仲間だと思ってんだ"
エルの力強い言葉に、嬉しそうに笑っていた。
…ねぇ、エル。エルが思ってるよりずっと、リオは―――…
「分かった。俺が行く」
はぁ、と大きなため息と共に、エルが言う。
オレは思わず笑うと、リエラを振り返った。
リエラもオレと同じ気持ちなのか、苦笑していた。