世界の果てに - 百年の光 -
確かに、リエラは着替えたのか、男っぽい格好をしていた。
……強い人だな。素直に、そう思った。
「よし、じゃあ行こうか」
「ええ」
「エルは、ちゃんとリオを助けてあげてね。オレたちはユピカから人が来たら、探しに行くから」
「……はいはい」
面倒くさそうにそう言うと、エルは腰の剣を確かめた。
こうしている間にも、リオはピンチに巻き込まれているかもしれない。
何だか、リオは自分から不幸を呼び寄せてる気がするし…こんなこと言ったら怒られそうだけど。
「お互いに、健闘を祈る」
エルはオレの肩を拳で軽く叩くと、ニヤリと笑った。
その笑みに、オレも笑って答えた。
…オレが大切な仲間にしてあげられることは、背中を押すことぐらいだ。
だから、二人とも。
―――どうか、素直になってね。