世界の果てに - 百年の光 -
∴揺れ動く世界
………‥‥
心地良いそよ風に髪を遊ばせながら、オレはゆっくりと歩いていた。
ほんの数分前、置いてきた二人のことを思い出す。
「…大丈夫かな」
ポツリと、独り言を呟いた。
エルもリオも性格が真っ直ぐだから、衝突しちゃうんだと思う。
いつまでもあの調子だと困るから、仲良くなってもらおうと思ったんだけど。
二人の言い合う姿が頭に浮かび、思わず苦笑した。
まあ、きっと大丈夫だよね。
一人で納得しながら、何となしに足を進めていると、大きなカフェが目に入った。
「いらっしゃいませー」
ふらりと中に入って、カウンター席に座る。
情報収集をするなら、人が集まる場所が一番良い。
「お客さん、何にする?」
「イチゴミルク」
「ずいぶんとまぁ、可愛い飲み物注文するね。ちょっと待ってな」
店主らしき女の人が、豪快に笑いながら奥へと消えた。
その姿を見送ると、辺りへ目を走らせる。