世界の果てに - 百年の光 -
舌打ちと言ういらないオマケを付けながら、エルがそっぽを向いた。
その後ろ姿に、思わず安堵する。
………よかった。いつものあたしたちだ。
エルのことを好きなのかな、なんて意識してから、あたしは避けるような態度を取り続けた。
ダメだって、分かっていたのに。
目が合うだけで、あたしの体は熱を持つ。
それでも、エルに指摘され、謝れたことで、心がフッと軽くなった。
完全に目を見ることは難しいけど、いつも通りの減らず口を叩けるようになっただけでも大進歩。
好きなのかな、なんて…きっといつか、確信できる日が来るはず。
そしたらその時に、覚悟を決めればいい。
「…ねぇねぇ、アメルティカって、大きい国なの?」
ふと思ったことを口にすると、アスティが「うん」と頷く。
「一回だけ行ったことがあるけど…相当大きい国だよ。催し物も盛んだし」
催し物って…お祭りみたいな感じ?