世界の果てに - 百年の光 -
∴時は進む
「到着ーーーーーっ!」
アメルティカと書かれた門をくぐった瞬間、あたしは万歳をして叫んだ。
…途端、頭をバシッと叩かれる。
「うるっせえ!」
「いっ…たい!エルのバカ!」
「あはは、国民から注目されてるよ、二人とも」
言うまでもなく、この国にいることがバレたらいけないあたしは、ぐっと押し黙る。
でも…でも!
今日までの日々を思い返せば、叫ばずにはいられないんだもん!
プレッタを出てから、あたしたちは一直線にアメルティカを目指した。
だから毎晩野宿だったし、エルの猛特訓で汗をかいて泥だらけになっても、当たり前にお風呂は入れない。
歩いて、休んで、歩いて、歩いて…やっと辿り着いたアメルティカ。
この感動といったら、もう…!
「ねぇ、早く早く!宿行こうよっ!」
一刻も早く体を洗い流したいあたしは、二人を急かす。