世界の果てに - 百年の光 -
―――――…
ここは…どこ?
そんな疑問がわくけど、答えられるはずがない。
だって…
「…真っ暗」
あたしがいたのは、真っ暗で何も見えない空間だったから。
この状況が理解できなくて、あたしはさっきから一歩も動けなかった。
こんな時でも、試験が…とか考えて落ち込んだりした。
なのに動けないのは、足を踏み出して、そこに足場があるのか分からなかったから。
もし真っ逆さま…なんてなったら、シャレにならない。
「どうしよう…」
本当に、今日は最悪な日だ。
寝坊するし、助けた猫は恩知らずだし、ブレスレットつけたら変なとこ来ちゃうし。
腕のブレスレットは、さっきみたいな輝きはもう放っていなかった。
それでも、十分綺麗なんだけど。
目を凝らせば、暗闇でも何か見えるかも…と目を細めると、
『―――――ようこそ、選ばれし者よ』
脳裏に声が響いた。