世界の果てに - 百年の光 -
でも、揃いも揃って同時期にいろんな国で問題が起きてるなんて聞いたら、さすがに心配になってくる。
「…まぁな。時代の節目かもな」
「節目…区切り目ってことかあ…」
どうやらあたしは、とんでもない時期にこの世界に来てしまったらしい。
本当、ついてないな…
左手首のブレスレットに目を遣ると、綺麗に輝いていた。
けどあの時の、目が眩むほどの光じゃない。
はあ、とため息をついたそのとき。
『――――て…』
「…え?」
聞こえてきた声に、あたしはその場に立ち止まり振り返った。
「どうした?」
エルの声を耳に挟みながら、あたしは人混みにじっと目を凝らした。
「何か今…あっちの方から声が…」
「声?そりゃするだろ。人がこんだけいりゃ」
「ううん、違う。ただの声じゃなくって…」
そのときあたしは、人混みの中にあった二つの瞳と、視線が絡んだ。
あれは…