世界の果てに - 百年の光 -
それでも、こうやって励ましてくれる人たちがいるのは、幸せなこと。
単純だけど…それだけで、元気になれる。
「……ふ、キザ」
「あん!?」
あたしが笑ってからかえば、エルのこめかみがピクリと動く。
「リオ、ダメだよ。すっごい歯の浮くようなセリフだけどありがとう、って言わなきゃ」
「もうてめぇは黙れ」
アスティがあたしに加勢して、エルの怒りを煽って…
『み、みなさん落ち着いてっ…』
…そしてクリスが、あたしにしか聞こえない声で宥めるんだ。
そんな繰り返される毎日が、今のあたしにとって大切なもの。
…うん、笑おう。
泣きたくなる暇なんてないくらい、この世界を楽しんで、笑えばいいんだ。
いつか、あたしの世界に帰ったとき、思い出として話せるように。
「―――みんな、ありがとう!」
みんながいてくれて、本当に良かった。