あの子は、王子!?




 今まで近づいてくる、女子達はみんな裏切ってきた。


 この人なら大丈夫。


 そう、信じる度に裏切られた。実の母も、女子も皆同じ。裏切る。汚い汚い汚い汚い汚い汚い。
 もう信じられない、女はみんな同じだ。女はみんな、俺を捨てるんだ。






 だけど、あの姉妹だけは違った。いつも一緒だった。
 高校に上がるまでは。仕方ない。人の行先は沢山ある。寂しい。でも、高校に上がってからも、たまに会って遊んだりしてる。




 あの姉妹は、いつも一人で過ごしていた俺を見て話しかけてきた。



「どうして、いつも一人なの?寂しくない?」



 あの2人は、俺にとって


――――――光だった。




 傷付いてささくれ立っていた心に温かく響いた、たった一つの、光。
 そんな光を、もう二度と失いたくない。何としてでも、守り抜く。それだけだ。








 

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