Cプロジェクト
龍斗は驚きのあまり言葉にならず
口をパクパクさせた。
(心を読んだのか?)
「聞こえるの、心の声が…。
私、父に実験台にされたのよ。」
凜は無理な笑みを作った。
「そんな…酷いことを…」
(なのにどうして…怨んだりしないのか?…)
また聞こえたのだろう
凜は小さく答えた。
「怨めないの。自業自得だから…」
そう言うと窓の外を
見ながら語りだした。
「少しだけ聞いて、私の過去…」