Cプロジェクト
父に会いたい。
だがそれは
次第に薄れて行った。
今はただ母から
本当の事を聞きたい。
母の気持ちが知りたい。
と強く思っていた。
そんな時、
母の留守中、家に
知らない人が入ってきた。
白衣を着た20代後半の男。
家には凜と凜の面倒を見ていた
家政婦の喜代しか居なかった。
「あんた達だれだい?」
喜代は近くにあった
ほうき振り回した。
凜は怯えて泣いていた。
だが男はそれを軽く止めた。
「浅田 凜。お父さんに会ってみたくないか?」
その瞬間、凜の涙が止まった。
「…パパに会えるの?」
男は静かに頷いた。