キミと出逢ったクリスマス

「あっ、私バイトがあるんだった!すみませんっ!」

ペコペコ頭を下げて、自転車を戻し、扱ぎ始めた。

『やっと…逢えた。』

そう、彼が言っているのを知らずに。

バイト場所はカフェ。

今は16時。

だんだんと暗くなっていく空の色。

それとともにライトアップされる街。

「おはようございますっ!」

「おっ、芽衣ちゃん。今日もよろしくね。」

「はいっ!」

店長の斉藤さんに挨拶をして更衣室に向かう。

「芽衣っ!」

「あっ、千紗!」

「今日も頑張ろうね。」

「うん。」

一緒の高校で、意気投合して仲良くなった千紗。

千紗の紹介でここのバイトに入ったんだ。

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