萌恋!
誰も信じられねぇ……
信じたくもねぇ…。
1人の方が楽なんだ
なのに……
「好き!」
くそ女の言葉を思いだす。
うぜぇ……!
勝手についてきやがって……!!
1人の時間を邪魔して、なにが楽しいんだ?
再び歩きだす。
ま……、さすがに授業中は出歩かないだろ。
いつも歩いてるのなんて、俺ぐらいしかいない。
だからこの時間は好きだ
あんなせまっくるしい教室にいるなんかより、こっちにいた方が数千倍マシ
ある場所に向かうために歩き続ける。
俺が1番落ち着く場所……
それは屋上。
誰も来ない
静かな場所
空が見える
これほどいい場所はないだろう。
授業を抜け出した時はいつも屋上に来て、1日中屋上にいる。
屋上だけが俺の居場所。
だから……だからこそ……
あのくそ女にばれた日には、俺は終わりだ。
とにかくあの女が来る前に、屋上に避難しておこう。
俺はただひたすら屋上へとむかった。