萌恋!
青沢が私の声に気づいて振り向いてくれた。
青沢の姿を見た瞬間に、テンションが上がっていく。
青沢に近づくと、腕をぎゅっと掴んだ。
「な、なにしてんだよ!!」
「腕を掴んだんだよ♪」
「そうじゃねぇよ!!今授業中だろ?!」
「うん、授業中だよ?」
青沢がため息をつく。
「めんどくせぇ…。」
青沢が私の手を解いて、再び歩き始めた。
「どこ行くの?」
「うっせぇな。」
その冷たさ!も~~キュンキュンしちゃう♪
「ついてくんなって言ってんだろ?!」
「嫌だ、どんなに言われても嫌だ。」
青沢は小さく舌打ちをして、早歩きで歩き始める。
私も負けずについていくと、青沢が走りだした。
私も走るが、さすがに差がついてしまう。
は……速い!
息が切れて、階段を下りる手前で止まった。
「さすがについてこれねぇだろ。」
階段の先で、青沢が意地悪そうな顔をして私を見ている。
「は…速いよ……、さすが青沢。」
青沢も疲れたのだろうか、階段に座りこむ。
「おまえさぁ、なんでついてくるわけ?」
「好きだから。」