萌恋!
人をかきわけて、やっとのことで玄関についた。
青沢の靴…青沢の靴……
ない……
青沢の下駄箱に靴がなかった。
帰っちゃったんだ……
いや、まだ外にいるかもしれない!
息を切らしながら急いで靴を履き、また走りはじめた。
青沢青沢…。
見渡せる限り見渡したが、下校中の生徒や、部活で走ってる生徒もいて探しにくい。
青沢どこ行ったの?
しばらく探していたが、青沢は一向に見つからない。
帰っちゃったのかな……
「はぁ……。」
思わずため息をもらす。
しょうがい今日は1人で帰るか。
もっと一緒にいたかったのにな……
青沢といるだけで幸せなのに。
肩をガックリと落とし、進まない足どりを無理矢理動かした。