萌恋!
【青沢真一】
あぶねぇ……
俺は息を切らしながら木の陰に隠れていた。
あのうぜぇ女が1人で校門を出ていく。
なにを言ってもついてくる
走っても追いかけてくる
逃げきれたかと思えば、どこかで待ち伏せをしている
完全なストーカー変態女だ。
息を整えてゆっくりと立ち上がる。
まぁ、最初から隠れていれば、いくらストーカーでもついてこない。
俺は空を見上げる。
今朝よりは晴れた空、頬をなでていく風に心が落ち着いた。
人がいない公園でも探すか……
あんな家に帰りたくもねぇ。
近くにあった小石を蹴る。
まずは近くの公園にでもあたるか……