萌恋!
初めての笑顔
どんよりとした雲が雨を降らし、校庭にも大きな水溜まりができている。
それとは正反対に、私の心は太陽のように明るかった。
「ふふっ♪」
私が浮かれていると、裕子がため息をついた。
「朝からテンション高いっつーの。」
「当たり前じゃん!だって昨日……」
「あーーわかったわかった!昨日電話で腐るほど聞いたから!」
あれから私は我慢できなくなり、裕子に電話して全てを話していた。
「にしても、そんなドラマみたいなことって本当にあるんだね~。」
私は興奮して机を叩く。
「あるんだよ!!私が実際体験したんだからっ!」
「青沢って結構強いんだね!」
私は昨日の青沢みたいに拳を前に突き出す。
「そうだよ!怪我1つなく倒したんだから!」
「へー!そこらへんの不良もどきとは違うね~!」
「そこらへんの不良と一緒にしないでっ!!」
太陽を見つめているように空を見つめる。
「絶対青沢は柊様の生まれ変わりなんだよ!私のために舞い降りてきたんだわ…!」
「はいはい。」
裕子が呆れたように返事をしたが、いつもの事だから慣れている。
あれ………?