萌恋!
これ以上なにを言っても、青沢は出てきてくれない
「俺は友達なんていらねぇ。」
あの言葉……
いつもと同じ冷たい言葉だったけど、なにか違う……
青沢の目の奥が…悲しそうだった……。
寒い風が体を冷たくし、震えながら顔をうつむかせる。
青沢はいつも私から逃げる。今しつこくドアを叩いても、いつものように冷たくされるだけ……
だから、青沢が自分から出てきてくれるのを待つしかない!
青沢が出てきてくれることを祈って、ひたすら待った。
夕日も少しずつ暮れていき、風がさらに冷たくなる。
お昼から何も食べていない私のお腹は、何度も何度も鳴ったけど必死にこらえた。
寒いな…お腹すいたな……
でも……青沢が出てきてくれるまで、絶対帰らない!
夕日が暮れる前に雲が夕日を隠し、冷たい水が体をさらに冷たくさせる。
絶対……絶対帰らない……
寒さと空腹を、同時に眠気が襲ってきた。
寝ちゃ……ダメ……
青沢を…待たなきゃ……
座っている力もなくなり、自然に体が横になる。
青沢に…助けられた……
次は…私が助ける……
だんだん意識が薄れ、静かに目をつぶった。