萌恋!
「おまえお笑い芸人かよ。」
青沢にそう言われた瞬間、思わず立ち上がった。
「青沢が楽しめるなら、お笑い芸人にだってなるよ?!」
急に立ち上がった私を見て、青沢が驚きを隠せずにいることに気づき、おとなしく座り込む。
「青沢のためだったらなんでもできる……。」
青沢のことが好きな気持ちは誰にも負けない。
だからなんだってできる
だから頑張れる
私がしばらくうつむいていると、青沢が急に笑い出した。
「おまえ本当にアホだなぁ!!」
青沢が笑ったことなんてないから、思わず顔をあげた。
初めて…初めて笑った顔を見た…!
笑っている顔もかっこいい……いや、何十倍もかっこいい!!
太陽のように笑う青沢に見とれていると、青沢が床に寝転んだ。
「おまえには負けたわ!」
え…どういうこと?
なにか勝負事してたっけ?
青沢は起き上がって私の顔を見て言った。
「明日、晴れてたら屋上に来い。」
初めて青沢から「来い」と言われ、困惑してしまった。
ど、どういうこと?なんで屋上なの?
「嫌なのか?嫌なら来なくていい。」