萌恋!
ため息
晴れますように……
何回この言葉を言っただろう?
今までの中で1番、神様に向かって祈ったような気がする!
「晴れますように…晴れますように……。」
「晴れてるから!それ以上祈らなくても大丈夫だって!」
見かねた裕子が空を指で差す。
空には雲が1つもなく、私の心のように輝く太陽が世界を照らしだしていた。
「私の愛の力が神様に届いたのね!」
裕子は苦笑いをしながらも聞かなかったフリを必死にした。
「にしても青沢から誘ってくるなんてすごいわね!」
思わず身を乗り出す。
「でしょ?!私、誘われちゃったんだよ?!告白されたらどうしよ~!」
興奮して裕子の肩を何度も叩いたけど、裕子は慣れたのか気にしていなかった。
「とにかく先生になにか聞かれたら、保健室行ってるってことにしておくからね。」
なんだかんだ言って、裕子は私をいつものように助けてくれる。
やっぱり裕子には感謝してもしきれない
いつか恩を返せたらいいのになぁ……
いや、絶対に返すよ…裕子。
「裕子ありがとう!」
裕子が静かに笑みを浮かべるとチャイムが鳴り、生徒が座りだすのとは反対に教室から抜け出した。