萌恋!
【青沢真一】
なぜ俺はあの変態女を誘ってしまったのだろう
変態女がなにかまじないをかけたのだろうか、屋上で見上げた空は嫌なほど快晴だった。
俺はため息をつきながら寝返りをする。
俺の自由を奪う変態に、なぜ天国の場所を教えたんだ…。
教えたことを後悔しているけど……
果てしない空を見つめる。
あの変態女といると、自分自身がなぜかバカバカしく思える
ずっと1人で頑張ってきた自分が、おかしく見えた。
「青沢が学校を楽しく思っていないなら、私が楽しくさせる!!」
脳裏に焼き付いた変態女の言葉を思いだし、無意識に笑みを浮かべていた。
学校が楽しい、楽しくないを決めるのは自分自身
なのにあの変態女は、自分の力で俺を楽しくさせると言った。
俺がいないと学校が楽しくないから、俺を楽しませる……
自分自身が楽しんでいないのに、他人を楽しませることができるのか?
いや…あの女は変な力がある……