萌恋!
「すごーい!!屋上ってこんなに広いんだねー!!」
変態女は子供のように駆け回ると、コンクリートの床に座りこんだ。
「青沢はいつもここに来てたのー?」
「あぁ、ここならうぜーやつらも来ねぇからな。」
俺が風を感じながら変態女のもとへ行くと、変態女は笑みを浮かべた。
「じゃあ私はうざくないんだね!」
「それはない。」
こいつがうざいのは変わらない。
ただ、なにか不思議な力を持っているのは確かだ。
「ま、いーや!」
俺が速攻で否定したのにも関わらず、今だに変態女は笑みを浮かべていた。
気持ち悪い女だ……
俺に嫌われて嬉しいのか?それとも単にドMなだけ…?
こいつといると疑問がありえないほど出てくる、考えるのが疲れてきた……
「はぁ……」
「あ!ため息はダメだよ!幸せが逃げちゃうから!」
思わず出たため息を注意され、またため息が出そうになり堪えた。