萌恋!
変態女はそれを聞くと顔を赤らめた。
変態でも恥ずかしいことはあるんだな
普段平気で「好き」とか言ってるくせに。
「えっとね……」
変態女はポケットから生徒手帳を出して、男が写っている写真を見せた。
「雪村柊に似ているから!!」
………は?
写真をよく見ると現実の人間ではなく、自分でも頷けるほど似ている雪村柊のカードだった。
「雪村…柊……。」
ただ似ているだけで好かれているとは思わなかった。
大体それだけで好きになる奴いねーだろ……
唖然としているのとは反対に、変態女はさらにテンションが上がっていた。
「柊様知ってるの?!」
「あぁ…陰で有名な格闘ゲームのキャラクターだろ?」
変態女の顔がどんどん近づく。
「よく知ってるね!!私、柊様が好きで柊様だけが私の生きがいだったの!!でも柊様にそっくりな青沢を見つけて、一目惚れしたんだ!!」
変態女は興奮して早口で言い、完全に変態女の勢いに負けて頷くことしかできなかった。