萌恋!
あーあ、この際学校壊れてくれないかな~
そしたら毎日青沢の家に行って、2人っきりの世界なのに……
外を見ながらたそがれていると、裕子が教科書で頭を叩いた。
「ボーッとしてないで勉強しなさい!」
裕子が身を乗り出す。
「高校卒業できなくなったらどうするの!このままじゃ卒業できないよ!」
う…たしかに……
「高校卒業できないのはやだ!早く卒業したい!」
裕子に叱られて渋々シャーペンを持つが、頭の中は青沢でいっぱいで頭に入らない。
青沢なにしてるかな……
きっと退屈してるだろうなぁ。
青沢を楽しませるのが私の役目でもあるのに……
再びため息をつきながらふと廊下を見てみると、そこには……
「青沢~~~!!」
持っていたシャーペンを適当に投げ捨てて走り出す。
「げっ!!」
「つーかまえた♪」
青沢が私に気がつき、逃げようとしたがその前に捕まえた。
「離せっ!!」
「嫌だ。青沢だ~いすき♪」
「うぜぇんだよ!!」
青沢が必死に抵抗するが、そう簡単に離すわけがない。
廊下で騒いでると、クラスメイトが珍しいものを見たかのように、私たちを見ていた。