萌恋!
「そういえば天気悪かったんだったな。」
青沢もそれに気づくと、急に立ち止まった。
え……まさか、屋上に行けないとかはないよね?
やだ……やっと青沢と2人っきりになれたのに!
キーンコーンカーンコーン
授業の時間を知らせるチャイムが鳴り響いた。
「あーチャイム鳴っちまった。」
「まさか…教室に戻らない…よね?」
不安が募って我慢できなくなり青沢に聞いてみた。
「あー今から戻るくらいならサボる方が全然マシだからなー。」
よ…よかった!青沢と一緒にいられる!
再び空を見てみると、雨も雷も風も止むことはなく、むしろ台風のような状況だ。
「でもこれからどうするの?」
「廊下にいたんじゃ先公に見つかるだろうしな……そしたらめんどくせぇし……。」
考えてる青沢もカッコイイ♪
密かにそう思いながら顔を見てると、青沢が急に手を叩いた。
「ここから抜け出すか。」
「えっ?!」
まさかの思いつきで思わず声を漏らしてしまった。
「嫌ならいいけど。」
「嫌じゃない!一緒に行くっ!」
即答したのにも関わらず、青沢が私を置いて歩き始める。
「ちょ…待って!」
急いで青沢を追いかけた。