萌恋!




青沢についていくと玄関につき、靴を履いて台風である外に出た。





かばんも持たずに学校を出たことが初めてだったため、台風よりも先生がいるかいないかが気になり、無意識にキョロキョロとしていた。





「なにやってんだよ……。」





青沢が雨に打たれているのにも関わらず、私を見て呆れていた。




は…恥ずかしい…





自然と顔を赤くなる。





「授業中に見回ってるやつなんていねーよ。」





青沢は慣れているのか、そのまま普通に校門へ行き、あっさりと学校を抜け出した。





「なんだ……意外と簡単に抜け出せるんだね!」





緊張の糸が切れて、行く先がわからないのにも関わらず歩きだした。





「まだどこ行くか決めてねーだろ。」





青沢の一言で立ち止まると、無言のまま青沢を見た。





「あーーじゃあ俺ん家にでも行くか。」



「青沢の家!?やったぁ♪」





青沢の家にまた行ける!!





しかもまだ午前中だから、いーっぱい青沢といれる!!





天気が悪い空とは反対に気分が良くなり、青沢を置いてスキップをしながら青沢の家に向かった。





「あいつ……1回しか来たことねぇのに、よく道を覚えてるな……。」





青沢は半分戸惑い、半分呆れながらも自分の家へと向かっていった。





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