萌恋!
私も成長したのかな?
「これでもやるか。」
手慣れたように扱う青沢は、柊様が出ている最新作のゲームを入れた。
「青沢もこのゲーム持ってたんだ!」
「やんねぇのか?」
私が言ったことを完全に無視したが、慌ててコントローラーを持つ。
「ただゲームをしてるだけじゃつまんねぇよな?」
「え?あ、うん。」
本当は青沢といるだけでも十分楽しいけど、反射的に答えてしまった。
「じゃあ賭けでもするか。」
青沢がテレビから目を離して、私の顔を見ている。
「もしおまえが勝ったら、俺とつきあう。」
え………
一瞬何がなんだかわからなくなり、目を丸くさせていた。
青沢と…つきあう?!
「やったあぁ!!」
あまりの嬉しさに立ち上がる。
「いや、まだ勝負してないから。」
青沢の声は聞こえてなかった。
今まで何回告白してもフラれていたのに、いきなりチャンスが舞い降りてきたんだよ!?
浮かれていられずにはいられないよ!!
「ただし、俺が勝ったときには……」
青沢が一呼吸おいて言った。
「俺にまとわりつくな。」
「うん!わかったわかった!早くやろう?」
私は完全に青沢のことを無視して画面と向き合っていた。