王子様じゃナイト!
放課後。わたしは凌也と一緒に帰ろうと思い、誘うことにした。

しかし、凌也は少し寂しそうな顔をすると、すまねぇ、と言った。


「…ちょっと用事があるからさ…ごめん」

「そっか……ううん、大丈夫だよ。じゃあまた明日」

「あぁ。またな」


若干別れを惜しみつつ、教室を出て歩き出した。


人影のまばらな廊下を、夕陽が照らしていた。
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